目の前には大きなウシガエルがいました。
(な、なんで~? 大きい~)
ぼくがおどろきの目でじっとウシガエルをみつめていると・・・。
ウシガエルは、わらっているようでもありました?。
「やあ、わたしはこのあたりのカエルの自治体の区長、ゴンというんだがね」
「はぁ?、は、はじめまして」
やっと、あいさつはできたもののあとは言葉がでません。
「このたびは引っ越ししてきたんだってね。何か心配ごとがあったら
言いたまえ、いつでも相談にのるよ」
「は・・・」
そうはいっても、ぼくはそんなことはぜんぜんしらないよ。ウシガエルが
自治体の区長だなんて、誰がきめたんだ!
ドスの利いたあの声はわすれられなくなりそうだ。
そんな急にいわれてもね。そのうち、パパと何か話していたようだけど
ぼくはママのことで頭が一杯なんだ。
後で聞いた話だけれど、このあたりでは面倒見のよい区長らしい。
ウシガエルは、見た目が大きく色は灰色で、ぼくにとってはこわいおじさんかな。
でもこの、こわいおじさんのおかげで無事ママのおそうしきも終わったのだし・・・。
ぼくも、こわがってばかりいないでもっと色々お話をしたらよかったのかな。
そして数日たちました。
そのあいだに、大きなウシガエルをもう一匹目撃しました。
カノンちゃんにきくと「それってゴン2じゃないの?」とうわさにきいているようでした。
(うそだろう?)ケロンはまたまた不安をかかえてしまいました。
そして、結婚式にもきてくれた、ケロンのおばが様子をみにきました。
「おばさん、結婚式の時来てくれてありがとう」
「仲良くしてる?気になったから見にきたの」
「それがね・・・」
「えっ、どうしたの?」
「自治会の区長のゴンはまあ、いいとしてさ、昨日からウシガエルのゴン2というのがきてさ。うるさいんだよ。実家のみずきちゃんの庭のふきんのゴン区長の弟だって!」
「あらそうなの。今度ゴンにあったら言っとくわ。悪い事はしないとおもうけど」
「カエルのタマゴはたべないの?」
「まさか。それよりウシガエルは人間の食べ物になるらしいよ。フランス料理でおしいんだってさ。自分こそ気を付けなっていっておやり」
「昨日、おどかされたんだ。カノンちゃんに言うとこわがるのでだまっていたけれど、おまえたち、おれがその気になればパクリだよ、なんて」
「ちょっと自分が大きいからって、ひどいよね。でも負けちゃダメだよ。
おばさんも口出しはできないけれど、ほかにも相談があればいってね」
おばさんの強気の言葉に少しは救われたたんだ。
続く